道路の安全と円滑な交通を支える道路附属物とは何か

日本の物流を支え、私達の生活にも欠かせない道路。その道路には道路附属物が欠かせません。しかし、その名前を聞いたことが無いという人も少なくないようです。実は、これがあることによって私達の生活に安心と安全をもたらしてくれていると言っても過言ではありません。

では、道路に附属する物とは何を意味し、何を示しているのでしょうか。

■道路附属物とは
道路法において、道路の安全と円滑な交通の為に、道路を管理していく上で必要な施設や工作物などです。
道路で見かける防護柵や駒止、並木や街灯、道路標識やバス停などが該当します。また、道路メンテナンスの為に用意された機材や材料の常置場、道路上や道路に接している道路管理者が設けた自動車や自転車の駐車場なども該当するのだそうです。

ただ、道路管理者が管理する施設や工作物を対象とする為、道路管理者以外の人が設置した占用物件、また、公安委員会が設置した道路標識などはこれらに該当しないとのこと。

つまり、「どの団体が何の目的により設置した施設や工作物なのか」で変わってくると言えそうです。

■道路管理者とは
道路法により規定された「道路を管理する主体」を指し、国土交通大臣や都道府県知事、政令指定都市の市長やその他市町村の長または市町村役場が管理者となります。

道路は高速自動車国道や一般国道、都道府県道や市民村道の公道、そして私道に分類されますが、各公道には道路管理者が設置され、道路の新設や改修、そして道路附属物などの管理を行っているということです。

■道路附属物の管理
道路附属物は、道路管理者によって定期的に点検も行われています。各都道府県、市町村によって異なりますが、1000個以上の道路附属物が点在し、場所の把握や維持など、その管理にかかる費用は膨大なのだそうです。

台風などで損傷する場合もありますし、経年劣化で腐食が激しい場合は補修や交換が必要です。安全性を確保しつつ効率の良いメンテナンス方法が望まれています。

2019年にはドライブレコーダーで道路標識などの道路附属物を撮影したデータを、点検や維持管理に貢献出来るシステムが開発され、注目を集めているようです。

■これからの安心の為に
道路における附属物とは、道路管理者が管理する「道路の安全と円滑な交通の為に必要な施設や工作物」です。何気ない毎日を送りながら目にしている機会は多くあります。

これらのおかげで安全と円滑に進む道路はありますが、一人ひとりのドライバーや歩行者が「思いやり」を持って道路を利用することも、大切と言えるのではないでしょうか。

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道路標識や道路反射鏡など道路附属物の安全性

道路上の安全や円滑な交通の為に必要な道路附属物。その種類は道路標識から道路反射鏡、バス停など多岐に亘ります。そして、道路上の工作物や施設は綿密な安全確認の元に設置、点検、管理されているそうです。

日本は「台風の通り道」と言われるほど台風の上陸率が高い国です。気象庁の統計データによると、2019年に発生した台風の数は29回。そのうち日本に上陸したのは5回と記されています。また台風に限らず、強風が吹き荒れる日もあるでしょう。道路附属物にはこれに耐え得る設計が求められています。

■風圧力とは
風圧力とは、風によって施設や工作物が受ける圧力のことで、作用する面積が大きいほど風圧力の値は大きくなる特徴があります。メディアの報道で台風の中、傘を開いた途端に壊れてしまうなどの映像が映し出されますが、これは傘を開いたことで風の受ける面積が大きくなった為なのだそうです。さらに、風圧力の高さは風速にも影響します。

■風圧力に対する道路附属物の対策
道路に跨る様に設置されている門型柱やF型案内標識柱、信号柱や夜間を照らす照明柱などは、風圧力を逃す設計になっており、これらは安全に配慮された設計になっています。

また、全国にある電柱は一般的に風速40m/sに耐えられる設計となっていますが、台風の影響が大きい沖縄県では風速60m/sを想定した設計がされていて、台風に備えた対策を行っているのだそうです。

■風圧力に耐え得る基礎
経路案内や警戒標識、案内標識や道路反射鏡など、設置する道路附属物の種類によって基礎は変化します。
道路標識など比較的小型の標識は「根かせ」という転倒を防止する為の資材を使わない土中埋め込み式を採用し、一方、道路反射鏡などで採用されるのは根かせの有る土中埋め込み式基礎ということです。

また、設置する道路附属物の大きさや地盤に対して、縦長剛体基礎、直接基礎、杭基礎に分類され、一般的な直接基礎、杭を打ち込む杭基礎は、コンクリート打設で基礎を形成します。しかし、セメントを使用する為、時間を要するデメリットがあったようです。

現在では「ポールアンカー」という鋼鉄製の基礎を打ち込むことで、従来の基礎作業工期の短縮が可能となり、さらに軟弱の地盤にも対応出来るので、注目されているのだといいます。

■物理的な衝撃の対策
道路附属物は台風からの暴風に備えた対策が採られている設計になっているとのこと。しかし、物理的な衝撃には耐えられない場合もあるでしょう。また、近年の異常気象の観点からも、今の時代に合った道路附属物の維持管理方法が求められているようです。

道路附属物に含まれる主な道路標識とは

国土交通大臣や都道府県知事、市区町村の長など道路管理者が管理する道路附属物は、様々な種類があります。
道路の安全と円滑な交通を維持する為に設置されている道路標識、道路反射鏡などがそれにあたりますが、その他にも維持する為に必要な施設などもこれに含まれるのだそうです。

■道路管理者が管理する施設、または工作物
道路附属物は、「道路法」に基づいて設置された道路標識を対象の一部としています。しかし、道路上にある全ての道路標識が道路附属物とは限りません。それは、道路管理者とは異なる団体が設置した道路標識もある為だからなのだそうです。

道路標識の種類や管理に関して、国土交通省では4種類に分類されると記載しています。
・地名の距離、または方面の案内を目的とした案内標識
・カーブや踏切など道路の利用者に注意を促す目的の警戒標識
・一旦停止や駐車禁止など、禁止事項を伝える目的の規制標識
・横断歩道や自転車横断帯など、道路交通上決められた場所を示す目的の指示標識

とのこと。

■道路管理者と公安委員会
案内標識と警戒標識は道路管理者が管理を行っていますが、残る規制標識と指示標識は、道路管理者と公安委員会が管理しています。管理者が異なる為、道路によっては、道路管理者が設置した警戒標識と、公安委員会が設置した規制標識が並んで設置されているといった場合もあるようです。

つまり、公安委員会が設置した標識は道路に附属物には含まれず「占用物件」として分類されるのだそうです。

■その他の道路附属物
バス停に設置されているベンチ。そのベンチの上や待合所なども道路附属物に含まれます。またその道路に防雪や防砂の為の施設があれば、それも同様なのだそうです。さらに、ドライバーへ情報を伝える道路情報提供装置、車両監視装置、気象観測装置、緊急連絡施設など、道路の保全と安全で円滑な運行を維持する道路上の附属物はたくさんあるといいます。

また、道路に設置されているガードレール、景観を良くする道路上に整備されている街路樹、街路灯などもこれに含まれているそうです。

■安全の為の道路附属物
道路の附属物は道路の保全や安全を目的とした多種多様の施設があります。道路管理者と公安委員会で管理している部分が異なる部分があるなど、複雑に感じてしまう部分もありますが、道路標識の柱などに管理者が記載されている為、調べる事は難しくないようです。道路附属物によってドライバーの安全が守られていると言えますが、日々油断せず、安全運転を心掛ける気持ちが大切なのではないでしょうか。

道路附属物と道路占用物件の違いについて

道路とは、道路法で「一般交通の用に共する道」と定めています。私達が毎日の生活において徒歩、自転車や自動車など自由に移動する為に使用する公共施設のことです。これを道路の「一般使用」と言うそうです。その道路上に、道路の安全や円滑な交通の為に設置された施設や工作物を道路附属物と言い、標識や照明施設、車止めといったものは道路附属物になるということです。
一方で「道路占用物件」というものもあるのをご存知でしょうか。
道路を「占用」している物件とは、なにを意味しているのでしょう。

■特別使用の物件
道路附属物は、道路標識や街灯、ガードレールやカーブミラーなど、道路の安全を目的とした施設です。その他にも道路上に設置されているものはあります。例えば電柱です。

電柱は、電線やケーブルなどを地上よりも高い位置に張り巡らせる為に設置されている柱状の工作物です。道路の安全の為を目的とした工作物ではありません。しかし、電柱はライフラインには必要不可欠です。この様な、道路の一般使用以外の目的で使用することを「特別使用」と言うのだそうです。

■道路の使用を調整する
道路が整備されると交通が生まれ、人の行き来から様々な物流、そして事業へと発展していきます。その道路上に物件を設置されれば交通の妨げとなるでしょう。人々が安全で円滑な交通を維持する為に、一般使用と特別使用を調整する制度を「道路の占用」と言い、電柱など道路上に継続的に設置されている工作物を「道路占用物件」と言うのだそうです。

電柱や電線、公衆電話、郵便ポスト、変圧塔、鉄道に関連する施設、露店など、様々な施設や工作物があります。

■道路管理者の許可が必要
道路の占用に関しては、道路を管理している道路管理者の許可が必要になり、道路法等で定められた物件や施設しか道路の占用が認められないのだそうです。また、公共性や安全性なども考慮されていることが求められます。
電線や水道管、ガス管など生活に必要不可欠な物件や施設なども、この法律に定められた基準を守らないと許可が下りないのだそうです。

道路管理者によって、道路の安全を第一に配慮することで、私達の生活が守られていると言えるのではないでしょうか。

■より良い交通の為に
生活に欠かせない道路ですが、道路附属物とは別に道道路占用物件が道路に設置されています。道路の安全を目的とした施設ではありませんが、道路の安全を第一に考える制度により、便利に、そして安全に利用されているといえそうです。道路附属物を含め、道路占用物件もまた、日常生活に欠かせないものとなっているのではないでしょうか。

自転車に関わる道路附属物や道路について

自転車は道路交通法で「軽車両」に位置づけられています。自転車に搭乗して道路を走行する場合、道路標識等に従い、交通ルールを守り安全運転を心掛けなければいけません。軽車両とは、エンジンや原動機の付いていない車両のことで、主に自転車やリヤカーのことを指すようです。
道路附属物は案内標識や街灯などありますが、道路管理者が管理する道路上、または道路に隣接する自転車駐車場も道路附属物に含まれるということです。

■駐車場が足りない・放置自転車や違法駐車
放置自転車が社会問題として注目され出したのは昭和50年頃と言われています。国土交通省の統計によると、昭和56年の99万台がピークだったようです。また、原付や自動二輪の違法駐車が目立ち出した時期でもあります。原付や自動二輪の駐車需要に比べ、自転車の駐車需要の方が高かった為、放置自転車対策を優先した結果、原付や自動二輪の駐車場整備が遅れていたのだそうです。

■民間企業参入で駐車場を増やす
これに伴い、平成18年11月、国は新たに道路法施行令を改正し自転車駐車場の整備や放置自転車の対策を行いました。
道路上に二輪車用の駐車場が設置出来る様になり、道路附属物を管理する道路管理者以外の民間企業などが、道路管理者の許可を得た上で、道路上に自転車、原付や自動二輪の駐車場の設置に参入することが可能になったのだそうです。

自転車は駐車場の整備により平成25年度には12万台まで減ってきているのだそうです。

■道路構造令の一部改正
平成31年4月、道路構造令の一部改正により、「自転車通行帯」という新たな規定が設けられました。
自転車通行帯とは「自転車を安全かつ円滑に通行させるために設けられる帯状の車道の部分」と規定されています。

これまでは、自転車専用道路と自転車道がありましたが、新たな自転車専用の道が追加されたのです。
特徴の1つとしては構造にあるようです。自転車専用道路と自転車道は、車道から分離して配置されている構造ですが、自転車通行帯は、車道と分離されずに設置されているのです。また、既存の規定に比べ、幅員が狭いとう特徴もあります。

・自転車専用道路:原則3m以上
・自転車道:原則2m以上
・自転車通行帯:1.5m以上

自転車通行帯のメリットとして、既存の規定では、原則として必要な幅員の確保が難しく設置することが困難でした。一方、自転車通行帯は車道と分離する必要も無く、幅員も確保しやすい為、自転車通行帯を設置しやすいのです。結果、全国的にも導入しやすくなった規定によって自転車専用の道が確保されやすくなったのだそうです。

しかし、これらの自転車道にあっても道路附属物等を設置するために必要な幅を除き余裕をもって幅を確保することや、道路附属物等を避けるためにやむを得ず自転車道に屈曲部を設ける場合は、自転車の交通の安全を確保するため、すりつけの長さを十分に確保するものとされています。

また、車道上に自転車専用の道が出来る為、自転車を運転する人はもちろん、車道を併走するドライバーも注意が必要です。特に左折時などでは巻き込み確認を怠ると大変危険ですので、安全運転を心がけましょう。

■自転車もより安全に走行できる道路を目指す
自転車は駅や商店街などで放置されやすく、社会問題になっていますが、それに伴う法律の改正によって徐々に数を減らしているのだそうです。
限りある道路の空間を有効活用し、自動車以外の車両もより安全に利用出来る制度が求められていると言えそうです。